
制作年
平成4年(1992)11月 F12号 500×605 キャンバス 油彩 額装
1993年寄贈 校長室展示
作品について
畑画伯は、1978(昭和53)のインド旅行以後、たびたびインド及びパキスタンやネパールを訪れているが、1990年12月にはインド西北部のラジャスタンへ取材旅行を行っている。この絵の副題になっているジョードプルはラジャスタン第2の都市で、旧市街の家屋の壁が青く塗られていることから、通称「ブルーシティー」と呼ばれ、また、一年中太陽が当たっている明るい都市なので「Sun City」とも呼ばれている。この作品は、画伯がインドのジョードプルを訪れた際に滞留したホテルの風景を題材にしたものと思われる。
1993年11月26日(木)、本校の前身である豊橋第二中学校12回生より、卒業50周年を記念して寄贈された絵画2点のうちのひとつ。もう1点は同級生の星野眞吾画伯の「折り鶴のある静物」6号である。
創立120周年記念美術展(2022.5.24~29)於:豊橋市美術博物館出品。
作者について
畑 遼(はた りょう) 二中12回(昭和17年3月卒)大正12年(1923)~平成26年(2014)
豊橋生まれ、1950年から豊川市在住、教員として美術教育に携わる一方で際作活動を開始。水彩協会、自由美術協会を経て主体美術に所属、自然災害や高度成長期の過疎化や不漁に悩む人々、返還前の沖縄島民など、厳しい環境下で逞しく生きる人々を描き続けた。76年には教職を退き、画業に専心、さらに翌々年のインドの旅行で得た強烈な人間イメージは、対象をインド圏で生きる人々に転換させ、以降、柔らかなフォルムに包まれた生命力豊かな人間像を描き続けた。2008年豊川市桜ヶ丘ミュージアムにて「畑遼展人間の生を見つめてきた道のり」を開催、14年5月10日に90歳で没した。