制作年

平成20年(2008) F100号  1300×1620  キャンバス 油彩 額装

2013年長女大野博子氏より寄贈   本館2階廊下展示 

作品について

本作品は、日本芸術選奨・洋画部門大賞・ギリシア展(2009)受賞作品。日本芸術選奨は世界基準国際芸術文化協会並びにアートジャーナル編集委員会が選考を行い国内から1名のみに授与される。河口湖からの富士山が描かれ、鈴木睦美氏の富士山をテーマに描かれた多くのシリーズ作品の中でも代表的な作品の一つである。

没後の2013年、本校25回生の長女、大野博子氏より、大野氏本人の作品「アッシジ風景」及び、「春暁(河口湖)」・「石巻山田植の頃」の3点が本校へ寄贈された。

創立120周年記念美術展(2022.5.24~29)於:豊橋市美術博物館出品。

作者について

鈴木 睦美(すずき むつみ)旧職員 昭和33年9月~46年3月在職

                  昭和4年(1929)~平成24年(2012)

西尾市熊味町に生まれる。豊橋市に在住。1949年愛知県第二師範本科卒業、日間賀中学校に2年間在職、51年日展初入選、53年愛知学芸大学美術科卒業、同年日展特選、その後、豊橋東高校などの教壇に立ちながら制作を続け、本校在職中は美術部顧問として生徒作品を大潮展に大量入選させるなど、美術教育に多大な功績を残した。61年全国の教員をメンバーとする大潮会会員に推挙、81年愛知県芸術選奨文化賞受賞した。その後も個展等を多数開催するなど旺盛な創作活動を続ける。公職においては、愛知県教育委員会東三河教育事務所次長(79年から3年間)、愛知県立吉良高等学校校長(82年から2年間)、愛知県陶磁資料館館長(84年から2年間)などを歴任し、豊橋商業高校校長(86年から4年間)を最後に教員生活を終える。89年大潮会理事長に推挙、豊橋市文化振興賞受賞、92年大潮会員理事、95年文部大臣賞(教育功労)受賞、2000年勲4等瑞宝章受賞、01年大潮会65周年浦崎永錫賞、06年ハート・アート・コミュニケーション展最優秀芸術大賞など受賞を重ねる。晩年は富士山をテーマに多くの作品を制作した。 なお、本校に伝わる戦前・戦後にかけての古い時代の美術作品は、書道の小川楓葉氏と交代で1968年にPTA広報誌「ひがし」に掲載された「校内美術品めぐり」という紹介文により、作家や作品の由来・来歴等を伝えている。